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オール読物5月号

待望の文庫化で、いそいそと「ダヴィンチコード・上・中・下」を
買って読む。

りゃりゃ〜!! 間違えて映画の脚本を買ってしまったかというような
展開内容にちょっとビックリだったのだが、すらりと異教徒の私にも面白く読めた。
しかし、今度公開される映画の宣伝の擦り込みが多少あるせいか、どうも読んでいる
最中にT・ハンクスやJ・レノの顔が浮かんでは消え浮かんでは消えで、どうにも困った。 笑

そんな中での例の藤沢周平の初期作品発掘第二弾(二作品)が掲載された
オール読物5月号が発売! 思わず貪り読んでしまった。

「無用の隠密」
隠密という陰の組織で働く者達の悲哀を主軸にした内容だが
その後の藤沢作品の色々な世界が全て詰まっていて、それらを旨く納めて、
初期作品とは思えぬ、まさに非の打ち所のない素晴らしい作品であった。

武家物、市井物、恋愛、サスペンス、ミステリー、そして敵役にさえ
華をもたせる渋い演出!!
どうして短編にそこまで入ってしまうのか不思議なくらいである。

もう一編の「残照十五里ケ浜」は戦国末期の庄内地方の
史実物である。

オール読物5月号_b0058021_19112563.jpg


ちなみに萩原浩氏の「ちょいな人々」。混んだ京王線の中で
思わず笑いを漏らすほど面白いのだった。
by coolys1 | 2006-05-02 08:12 | 藤沢周平 | Comments(0)


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