形見分けの皿鉢

亡祖母が愛用していた皿鉢料理用の皿を形見分けで頂くことになった。
直径は"尺三寸"といったところか、なかなかの大振りの皿である。

皿鉢といえば、料亭などでは古伊万里が多いのだが、こちらは
庶民の家庭で使っていたから有田焼ではないかという、ただ戦前なのか戦後なのかいまいち分からない。
しかし祖母が結婚してから揃えていたとしたら間違いなく戦前モノなんだろう。
(あるいは嫁いだ先にもともとあったか・・・・)
柄は見覚えがあるが、今見るとなかなか素晴らしいと思う。

皿鉢料理は高知の名物宴会料理なのだが、現代では仕出し屋から調達するのが
メインだろう。
しかし昔は刺身や生物は仕出し屋から賄い、他の食材はその家で作っていたと思う。
親戚筋の女衆が集まり台所で用意していたものだ。だからこのような大皿が何枚も家庭にあった訳。

子供のころにはこの皿に盛られていた手作りの羊羹や海苔巻き寿司や卵巻き寿司を
がむしゃらに食べた記憶がある。
親父達がネタだけつまみ替わりに食べたバッテラ(つまりシャリのみ)も食べたなぁ・・・・

食べるものを一度に一緒に盛りつける皿鉢は女・子供も宴に同席できて一緒に楽しむという
明快なコンセプトの料理形態だが、
実際にはお酒のお燗や飲み物の補充等で、女性達が台所から出るチャンスは意外に少なく
また、酔うたんぼの親父達に無用に絡まれたくない事情?もあって、密かに作った蜜豆なんかで
台所で世間話に花を咲かしていたように記憶している。

子供は当然、ご馳走に目がくらんでいるので酒席を離れるはずがない訳で
結局、もはや正体不明の酔うたんぼ達からちょっと早すぎる酒の洗礼を受け続けるのだった。

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家にはこれが(しかも2枚)入る食器棚がないかも!?

気になる手前の赤いモノは陸王の一次チェーンケースだとか。
by coolys1 | 2007-09-30 12:40 | 土佐日記 | Comments(2)
Commented by soave at 2007-09-30 23:54 x
とても美しい藍色ですね。
お料理も合わせやすそうです。
卵の巻き寿司、昔母の実家(現あきる野)で食べました。
8ミリぐらいの卵焼きを外皮にして干瓢や胡瓜、桜でんぶやら色々入ってる太巻きですよね。懐かしい。。。
Commented by coolys1 at 2007-10-01 14:46
soaveさんコメントありがとうございます。
この見た感じの藍色を画像として出すのが意外に大変でした。
(デジタルだとマゼンダに転びやすいので)

私の好きな卵巻きはもっともっとシンプルなもので、白胡麻の入った酢飯のみでその他の具はまったく無し、卵も思いっきり薄焼きです。(1〜1.5ミリくらいで全く甘くない)
おそらく卵が贅沢品であった頃の祖母の名残りの料理なんでしょうね。

酢飯のレシピ(というかそんなものはなく祖母の勘だけ)が微妙で難しかったらしく、兄弟や娘、そして孫娘等、その作りに挑戦した女衆は結局、誰もその味を引き継ぐことが出来なかったようです。  残念ですが
仕方ない

皿が来たら、私も微かな味の記憶を頼りに一応挑戦してみようとは思っています。


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