My Favorite Car

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結婚した当時一瞬、赤のAlfettaGT/1.8を買いそうなことがあった。

家の近所の不動産屋のオヤジの娘が英国で乗り廻していた?という右ハンのGT1.8。

右ハンなので、やはり英国仕様なんだろうと、ボンネットを開けるとMiniくらいの可愛いラジエーターが入っていた。
(クラッチもギアボックスも無いので、4気筒のEgルームはスカスカなの)

カーグラで新車輸入当時のインプレ記事を読んで以来、アルフェッタ好きを公言していた僕だけに
近所に売り物があるだけでこれはもう辛抱堪らない。

早速、試乗してみる。 まぁその辺りを走っただけなのだが、脳内はもうトランス状態
(正確にはこの場合、トランスアクスル+ドディオン&インボード状態というのだろう)

恐る恐る我が家の北条政子に相談すると、「エアコンもないクルマに金を出すのは何事!!」と一蹴されてしまった(アタリマエ)

そこで、国内のアルファの専門店のいくつかに相談してみる、つまり後付でダッシュ・クーラーが付くかである。

ところがアルファの専門店はクーラーの話しどころか、

「そんな右ハンドルの出所不明のアルファを買うのをまずやめなさい!!」であった。

たしかにその赤いAlfettaGTはボディだけでなく足回りもなんとなく赤い・・・いやはや錆が凄いのだ。

専門店の話しはよく聞くものだし、友人の忠告も時には聞かなければならない。
僕はそのAlfettaGTをようやく諦めた。

毎日の通勤路の不動産屋にあるAlfettaGTはその後もしばらくFor saleだったが、そのうちにどこかに消えた。

おもえば不動産屋の従業員がなにも判らずに書いたプライスタグ

アロハロメオ売ります。の文字が妙に滑稽だったなぁ。






3年ほど時は流れ・・・

僕は色々な事情で手持ちのミニカーを大量に処分していた。

その中には夢から覚めたAlfettaGTのミニカーなんかもあって、それはBragoの1/24のGTV/Gr.4 corsaだったりしたものだから、
雑誌の売り買いコーナーに出したとたん大人気になっちゃって、それだけで10本以上も電話が鳴った。

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そんな電話の最後に掛かってきたのがN氏で、もちろん他の人同様、

「もう売れましたよ」と言うと

電話の先でもの凄く残念がるのが、なんとなく判った気がしたので

「実はもう一台ノーマルがあるんですが」「それは元箱もないし自分用に取ってあるものだし」「少々弄ってあるのでミニカーとしての価値も・・」

と言ってみたら それでも欲しい! むしろノーマル(ロードタイプ)が欲しかったと言われる。

良く聞いたらN氏、実はアルフェッタのオーナーさんだったようで、それで欲しかったようであった。
(当時アルフェッタのミニカーは少なく貴重品だった)
ミニカーコレクターとの取引は気を遣うものだったけど、実車マニアのミニカー好きはコレクターと違い、割に大らかだった。

そうして売るつもりのないアルフェッタはN氏の処にいくのだが、そこからN氏との
長い付き合いが始まることになる。

引き渡しの日は平日の午後、仕事で都心に出るというN氏は愛車のGTV6/2.5で当時の私の勤め先に来てくれた。
他社員の仕事の商談に紛れて打合せ室で取引は密かに終了したのだった。。。。

会社の駐車場で見るN氏のGTV6/2.5は一度は断ち切った思いを蘇らせるには十分で、見る角度によっては
あらゆるジュージアーロのデザインファクターとアルファデザインの先輩格であるザガートへの隠されたオマージュを感じさせ、

アルフェッタ やっぱり格好いいなぁ と思った。

しかし、よく考えてみると僕のジュージアーロデザインへの最後の憧れがこのクルマだったのかも知れない。。。


下の写真はそれから1〜2年後、今度はN氏からの依頼でMERIKITのホワイトメタル製GTV6/2.5をN氏仕様に僕が組み上げることになり

実車をN氏の仕事場に取材に行ったときのもの。

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1.8時代のGTと違いGTVは色々とデティールが違う。とくにボンネットのパワーバルジはV6のGTV特有のもので、十分にワルっぽい。
*なんだか落ち着かない雰囲気なのは、このGTVが長期修理に出る処で、この日を逃すと取材が何ヶ月先になるか判らないといった状況。

GTVのSOHC/V6の特徴はかの吉田匠氏が某誌に書いていた「遠くで聞くGPマシーンの音」と言われる珠玉のサウンドだろう。

ツインカムの4気筒でなくシングルカムのV6の音はそれは素晴らしいもので、吹け上がるときの咆吼は管楽器のそれである。

N氏はいうまでもなくこの管楽器を載せたGTV とを共にしており、
彼のGTV生活の沿革を聞くととてもじゃないが、自分には維持できないと知ったのだった。

Egが調子いいとクラッチがくたびれ、クラッチを直すとギアボックスが逝く。みんな直すと、エンジンと同回転のプロペラシャフトが・・・

それでもこのV6の奏でるサウンドは素晴らしい!!  のだ。
(同じV6でもD501のPRVが実用車エンジンということが良くわかる)


本革のインテリアはなかなかのもの(1.8GTはビニールレザーかファブリック)


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取材に乗っていった当時のぼくの愛車 BX19TRS  周りの妙にエンスーっぽい車達は関係者なのかどうか覚えていない。


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僕がもしも あの時1.8GTを買っていたら いまごろ一体何に乗っているんだろう・・・

憧れでいるうちが幸せなのか?
by coolys1 | 2008-12-03 14:34 | 伊太麗利・尽癖利 | Comments(3)
Commented by 坊。 at 2008-12-03 16:16 x
私はジュリアが欲しかったです。町田のミラノオートを横目で見つつ、バイト先まで毎日通ったんでした。
今はもうミニカーでいいや(笑)
Commented by flarist at 2008-12-03 20:33
ぼくはジュリアに乗ってましたよ^^
高回転のサウンドは実にうっとりとするものでした。
(ただし、ウェーバーにファンネルが必須)
フェッタもいいっすね。
Commented by coolys1 at 2008-12-04 20:54
ジュリアはやはり アルファの基本ですよね。僕が免許を取ったころは1750あたりは50万前後でゴロゴロしてました。
乗っている人もさすがに今ほど愛している感じではなく、程度は
もうバラバラで・・・
そして淘汰されて行くんでしょうね。 BXも日本で一万台以上売れた車ですが、ここ10年で陶太されてしまいましたね。 まぁ
乗用車なので仕方ないことなのですが。。。。。

ちなみにN氏のGTVは基本は悪名高きスピカの燃料噴射システムで
もちろんダウンドラフトの気化器に変えられていたのは言うまでもありません。

僕の当時のバイクも加速ポンプ付きのデロルトでした。 燃料垂れ流しのあの加速感は良かったなぁ・・・・


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